図表を使った構造計算
構造計算の計算作業について
今はコンピューターの使用が前提にあると言っても過言ではありません。
でも、計算結果のチェックやコンピューターの断面算定結果から
次の断面を予測する計算を行うときに計算図表を使うと便利です。
計算図表とは、コンピューターが
今ほど普及しない時代での構造計算で
人の手間を出来るだけ省けるように工夫されて作られたものです。
たとえば、RC梁断面の配筋算出。
at=M/(ft×j)
$at=M/(ft \times j)$
の式ですけれど
これは、釣り合い鉄筋比以下ならば使って良いという条件があります。
その釣り合い鉄筋比をみるのに便利なのが「梁の引張鉄筋の図表」です。
引用元:日本建築学会「鉄筋コンクリート構造計算用資料集」
下記は、図表を用いて実際に大梁の主筋を求める手順を示しています。
また、RCスラブ四辺固定の応力計算もスラブの辺長比(長辺/短辺)から
曲げモーメント/せん断/たわみまで求められる図表があります。
引用元:日本建築学会「鉄筋コンクリート構造計算用資料集」
上記の表を使った計算を紹介したのが下記の記事です。
RCスラブの構造計算:正方形と長方形のどちらが有利?
鉄骨でも細長比から許容圧縮応力度を求められる表があります。
引用元:日本建築学会「鋼構造設計規準」
こちらも下記に図表を用いて許容圧縮応力度を求める手順を示します。
横座屈を考慮した許容曲げ応力度は横座屈考慮の細長比:λb と
鋼材表でのH鋼メンバーにあるη で図表を使って求められます。
引用元:日本建築学会「鋼構造設計規準」
上記の表を使って横座屈を考慮した許容曲げ応力度は下のように求めます。
構造計算は、計算式だけを使ってガリガリと計算しているような
印象を持たれていましたか?。
それは、ひとつの面で正しいです。
でも、図表を使って目で見て解ける
やり方もあるということを覚えておいて下さい。
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