構造計算の規準書って、どう読むの?

学術書を読む人

「規準書」とは

構造計算を行う時に「〇〇計算規準」とか「△△設計指針」などの本を読みながら作業することがあります。この計算規準/設計指針たちのことを「規準書」とひっくるめた言い方で実務では使っています。

規準書は、構造計算での拠り所になる本です。書かれている内容は構造計算で使う計算式とその成り立ち。成り立ちの部分は、実験から導かれてる/理論に基づいているなどの説明があります。そして、学術的な内容です。とても覚えられるような内容・分量ではありません。

けれど、安心してください。実務で使う上では、内容を覚える必要はありません。「辞書のように使う」ものです。

具体的にお伝えしましょう。

覚えなくていい

覚えられない量の本

まずは、「覚えようとしない。」

覚えなくて良いんです。そのかわり、どの規準書に何が書いてあるかを記憶できるといいです。

例えば、
「応力解析の基本事項というのは「鉄筋コンクリート造計算規準の8条」あたりに載ってたような気がする。」
という具合です。

学校での成績が良いのに構造計算に悩む人は「なんでも自分が覚える必要がある」という根拠のない思い込みに縛られていたりします。

何度も開く

開かれた本

辞書に書かれていることを全て記憶しないですよね。

ときおり記憶力のバツグンな人がテレビで英和辞典を記憶できてる・・・なんていましたけど、構造計算では記憶する力よりも記録する方が大切です。規準書も「自分がわからなくなった時に調べるために使う」と思って下さい。

つまり、何度でもひらくのです。1回開いておしまいではありません。何度も何度も開くことが大切です。開く回数が多いほど、イヤでも自分の頭の中に焼き付いていきます。

「インパクト×回数」です。

そうなれば、シメたもの。自分の体の中に計算式が入っているのと同じことになります。

規準書は読むというより「辞書代わりに引く」という意識を持ちましょう。