構造部材の柱断面で角と丸は、どっちが強い?/かたい?
鉄骨構造で柱に使われる形鋼では
・角形鋼管(四角い断面)
と
・鋼管(丸い断面)
が、あります。
この2つ
「一体どちらが強い?/かたい?。」
という疑問はありませんか?。
そこで、2つの断面を見比べて考えてみましょう。
「かたさ」の性能をはかるのは断面二次モーメントでしたね。
断面二次モーメントの計算式を思い出してくださいね。
断面二次モーメント[cm4]
=ある断面積[cm2]x(図心軸からの距離の2乗)[cm2] でしたね。
断面二次モーメントが大きくなるのは
「断面積が大きい」 または 「図心軸から離れている」 ときです。
角形鋼管と鋼管はどちらが
「図心軸から離れたところに断面積が集まっているでしょう?。」
この質問で2つの断面形状を見比べてみてください。
上の図は角形鋼管と鋼管の外形寸法がほぼ同じものを並べたものです。
どちらが図心軸から遠いところに鉄の断面が集まってるでしょうか?。
角形鋼管のほうが多く集まってますね。
ですから、〈同じ外形寸法〉では角形鋼管の方が断面性能が高くなります。
ちなみに、角形鋼管と同等以上の
断面性能を持つ鋼管の例は下の図です。
外形寸法にして1.3倍近くになりますね。
柱断面のサイズは、建築のデザインに影響します。
建築設計者の方と打合せするときに役に立ちますよ。
『30代からは構造計算で年収UP』をキーワードに構造計算が『できない』を『できる!』へ、そして年収アップへと導く一級建築士・構造設計一級建築士です。こちらでもブログを書いています→ https://ameblo.jp/ryo3whisky