鉄筋コンクリート造の規準書(3):鉄筋コンクリート構造計算規準

鉄筋コンクリート構造計算規準書影

約10年ごとに改定

構造計算規準というのは出版されたら変わらないものでは有りません。

日本で起きた地震被害や技術革新に伴い改定が行われます。
そのスパンは約10年です。

私が初めて鉄筋コンクリート造構造計算規準を手にしたのが大学生の時です。

構造の授業のテキストとして購入が必要で、それは今でも持ってます。
1988年版の構造計算規準です。

大きく変わったのは1999年版からです。
そして、2010年版で更に変更があり最新は2018年版になります。

大きく変わったこととは?

1999年版で大きく変わったのは3つで

・柱梁接合部の計算
・主筋の付着割裂検討
・梁主筋のカットオフ検討 です。

1995年の兵庫県南部地震(阪神大震災)が大きく影響しています。

2010年版で大きく変わったのは
・耐震壁の開口補強筋算定
・袖壁付き柱の耐力評価 です。

2018年版は以上2回の改定での見直しが入ったものです。

旧い規準書の取り扱い

私は規準書は常に最新のものを手に入れるようにはしています。
しかし、旧い規準書は捨てません。

じつは、旧い規準書の方が末尾の付録で計算事例などの記載が多く載ってます。

1999年版から付録が別冊刷りで「鉄筋コンクリート造計算資料集」です。
(私的には良本だと感じてす。)

出来る限り保管しておきましょう。(デジタル化も視野に入れて)

10年ごとに改定というと長いように感じますが、振り返るとアッという間です。

私の手元には1972年の規準書から最新までが保管されています。

耐震診断などの業務になると意外と昔の規準書の出番があるものですよ。