鉄骨造の規準書(2):どこまで揃えるのか?

鉄骨造規準書のイメージ

まずは、木の幹にあたるもの

前の記事で規準書を揃える時には1本の樹に例えてお伝えしました。
それで、鉄骨造の規準書を揃えるのに木の幹に当たるのが『鋼構造設計規準』です。
まずはこの規準書を手元に置きましょう。

ですが、『鋼構造設計規準』は『鉄筋コンクリート造構造計算規準』の様な解説が多く書かれていません。
なので、市販の鉄骨造の参考書を併せて手元に置いて補完されるのを勧めます。
市販の参考書では『実務から見た鉄骨造』『構造家のための鉄骨構造』などが良いというのが私見です。

次に、太い枝にあたるもの

木の幹を用意できたら、次は太い枝に当たる規準書に目を向けましょう。
私からは次の2冊を紹介致します。・『鋼構造接合部設計指針』・『鋼構造塑性設計指針』
『鋼構造接合部設計指針』は、継手/仕口柱脚の構造計算を行う時の拠り所です。
『鋼構造塑性設計指針』は、横補剛と保有水平耐力計算での部材耐力について計算の拠り所となります。

構造計算の初心者で鉄骨造をマスターすると決めたなら、上の3冊を揃えるのを目安として良いでしょう。
規準書は一度に揃えなくとも構いませんが上の3冊は互いに間を開けずに手に入れるようにしたいものです。
また、全ての資料を勤務先の所有物で賄う考えも間違っておりません。
されど、自分の道具に等しいので個人所有(購入)を勧めます。