構造計算でのミスを減らすには?

ミスをチェックする人

ミスを減らすには・・?

構造計算でコワいのは「計算ミス」 です。
一歩間違えると建物の崩壊を招きかねないミスというものもあります。
また、計算書の誤字脱字のような軽微なミスもあります。

「ミスのないように。」と構造計算を行わない人は簡単に言ったりします。
しかし、構造計算を数多く行ってきた人は「ミスのないように。」を簡単に口にしないです。

なぜなら、

人間は必ずミスをする。

という前提に立って構造計算にあたってるからだと、私個人は思っています。

ミスをしない人間など居ません。
だからこそ、ミスを減らすには何をしたらよいのかを考えて日常の業務に工夫をしてます。
チェックリストを作り、計算書のチェックを行う人もいるでしょう。

また、常に計算結果について自分だけの一つの基準値を持っていて、計算値が基準値と大きく離れた時に何か計算違いがあるだろうと判断する方法もあります。

このように、ミスを減らす方法は色々ありますね。
そして、ミスを減らすための心がけとしては

  • 当たり前のことを当たり前に行う。
  • 100回やっても1000回やっても同じ結果を出せる。

ということを私よりもベテランの諸先輩方は実行されてました。

構造計算を行って建物が建ってしまってからでは取り返しの付かないことになります。
構造計算を行ってるうちにミスに気づくよう自分なりの手法を確立したいですね。

ミスを防ぐ4つの視点

鳥の目・虫の目・魚の目・心の目

ミスについて学ぶことが多いのは乗り物での運用からです。
特に航空機は、ミスを防ぐということを組織内で徹底している印象があります。

航空機の機長を勤めておられた方が「ミスを防ぐ4つの視点」を解説されてました。

その、4つの視点とは

  • 鳥の目
  • 虫の目
  • 魚の目
  • 心の目

だそうです。

まずは、鳥の目
全体を眺める視点です。鳥は上空高くから広く物事を見てますね。
大局を見渡す目のことを指してます。
構造計算ならば、耐震計算ルートを決めるときの視点になりましょうか。

次に、虫の目
目の前にある小さなこと、細かいことを正確に見極める目。
ちょっとした現象から傾向を読み取る。

構造計算では、応力値の変化から入力間違いを見つける。
偏心率の大きさから堅さの集中具合を見つけるということですかね。

以上のように鳥の目/虫の目はあなたにも馴染みがありますよね。
では、ここからが新たな視点でしょうか?

それは、魚の目です。
これは「流れ」を読む目を指してます。
魚は潮の流れ/水の流れを読んで生きてるそうです。

構造計算なら、自分の仕事だけでなく施工のこととか同僚の仕事、あるいは経済状況など、日々動いていることに氣を配る視点ですね。

最後は心の目
物事の本質を見極めて、いま何が一番重要なことかを識別する目。
これは、人間しか持ち合わせない素晴らしい「心眼」だそうです。

これら4つの目を意識して使い分けることでミスが起こりそうになった時に適切な判断/決断/瞬時のリカバーなどが発揮できるということです。1つの目だけにかたよらず4つの目をバランス良く意識してミスを防いで行きましょう。

それでは、また。


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