構造計算でやってることは同じ。だから一つに絞る

一つに絞る

材料が違っても、やってることは同じ

建築物を建てるのには構造材料が必要です。

この構造材料、現在の建築ではコンクリート、鉄骨、木の3つが主だった材料ですね。

それでは、この3つの構造材料について

材料ごとに構造計算の内容が大きく違ってくるか?

と問われたら・・私としては

根本は、3つとも違わない。やってることは、同じ。」

と答えるでしょう。

荷重設定では、材料ごとに部材自重に違いが出るくらいで、積載荷重は室内用途で変わります。材料ごとには変わりません。

応力計算でも計算公式は、RC(鉄筋コンクリート)/S(鉄骨)/木 のどれでも同じです。

断面計算では、応力度を計算するには〈応力÷部材断面性能〉は同じ。材料ごとに許容応力度の値が違ってくるだけです。

断面算定では部材の「応力度≦許容応力度」が成立していたらOKです。

このように捉えてみれば、至ってシンプルな作業しかしていないことがわかりますよね。

構造計算では、構造材料ごとにやることが違うのではなく「やってることは同じ」です。

だから、1つに絞る

構造計算の作業ステップとしては

荷重設定 → 応力計算 → 断面算定

この3つは、どの構造材料でも通る道筋です。

それならば、どれか一つに絞って徹底的にマスターしてみるという戦略は取れないでしょうか。

RCも覚えなきゃ、鉄骨だってわかりたい、もちろん木造は外せない・・!

・・・・・・

これでは、どれも浅く広くで中途半端になるかもしれません。

それよりも、一つの構造に絞り

荷重設定 → 応力計算 → 断面算定

のフローを繰り返しループするほうが、自分の血肉になっていきそうです。

あなた自身の学生時代を思い出して下さい。

「色々な問題集に手を出すよりも1冊の問題集を繰り返すほうが良い。」

と言われたことありませんか?

あの要領を構造計算に取り入れてマスターしていくイメージです。

絞り込むのが怖いかもしれませんが、これから一生モノの構造計算スキルを得られることを考えれば、まずは1つの構造材料で構造計算をマスターするというのも間違った選択ではないでしょう。