構造計算で「手計算」がデキると?

◆手計算ができるということ。

今の時代では、構造計算を行うのにパソコンは必須アイテムです。

でも、今から35年くらい前に制定された「新耐震設計法」
パソコンが普及する前に作られてます。

この頃の構造計算は、もっぱら手計算で
(当時の計算書が世のどこかには保管されてるので
目にする機会があれば、是非ともみてください。)

あ、それでも手計算とはいえ電卓は使ってましたよ。
(新耐震設計法の施行直後は”ソロバンと計算尺”だったかも)

そして、私が構造計算の実務を始めたのが1996年で、

この頃にはパソコンが徐々に普及しだしてましたね。

(Windows95が普及化の功績大でした。)

1995年以降は、パソコンの高性能化が
年々飛躍的に向上するに従って
構造計算の実務もパソコンで行うことが多くなり、

今ではパソコンだけで終わらす実務者もいることでしょう。

それでもですね、
今はパソコン無しでは実務の進捗が悪くなりますけど、
手計算を覚えておくと必ず役に立ちますよ。

こちらにも書きましたけど
私の元部下は手計算で自分のピンチを切り抜けましたから。

他にどういう状況で役に立つのかって?

ならば、幾つかの事例にて手計算することの有効性をお伝えしましょう。

◆手計算することが役に立つ、、、。

例えば1つのフレームの応力を出すと仮定して
他の人がパソコンにスイッチ入れて計算しようとしている間に 、
手計算が出来るあなたは電卓取り出してパチパチとボタンを叩いて
約30~60秒ほどで応力計算を済ませ
断面サイズの当りまで終えたのならカッコよく映りませんか?。

(パソコンが起動する前に結果が出てます!。)

また、打ち合わせの場で建築設計者が
「ここの柱がサイズどの位かな、、?。」と言うことに対して
「戻って検討します。」という返事では、PC依存になってる証拠です。

それよりも電卓取り出してパチパチと計算して、、、
「だいたい750mm角でしょうか。」
なんて答えたら
その建築設計者はあなたのファンになるかもしれませんよ。

上の2つのこと
「出来たらいいな~。」だけで終わらせずに
出来るようになりましょう。

そのためには、普段から手計算することを嫌がらないこと。
決して複雑ではありませんよ、ルールに従って進めるだけです。