部材の構造計算(1):構造計算は、まずは〇〇を受けるところから

屋根

建築の構造計算を初めて行う人は「一体何から行ってくのだろう?」と疑問を抱くと察してます。

構造計算の実務を詳しく知らない頃は柱や大梁などの断面計算を
市販の書籍などで読んでいたりして
そこから計算するものと先入観を持ってる人もいます。

かくいう私自身も構造実務の世界に足を踏み入れたときには、何もわからない状態でした。

構造計算の作業ステップを大きく4つに分けますと

  • 荷重算定
  • 準備計算
  • 応力解析
  • 部材断面算定

に分けられます。

それで、4つ目の部材断面算定にフォーカスしてみます。

「いったい、部材断面は何から算定していくのでしょうか?」

先ほど書いたように柱/大梁から計算するのでしょうか?

ズバリ、違います。

部材断面を算定していくときに持ってほしい視点は

〈外力(荷重)を最初に受けるのはどこ?〉

です。

建物をイメージして下さい。

雨や雪を最初に受けるのはドコでしょう?

答えは「屋根材」ですね。

風を最初に受けるのはドコでしょう?

答えは「壁材」ですね。

人やモノを最初に受けるのはドコでしょう?

答えは「床材」ですね。

そうです。
最初に部材断面を計算するのは屋根材/壁材/床材です。

雪に対して屋根材はどのくらいの支持間隔を取れるのか。

風が吹いても使用に耐えられる壁材の支持間隔は?

人や物が載っても大丈夫な床のスパン/面積は?

部材断面算出する前に、この支持間隔を求めておくのが最初に行うことです。

「まずは外力(荷重)を受ける部材から計算していく。」
このルールを覚えておきましょう。