部材の構造計算(5):地下にある、もう1つの部材
地下にある部材の断面算定で
- 杭
- 基礎(フーチング)
- 地盤
を行うと伝えました。
さぁ、地下にある部材まで全部計算を終えることが出来た。
「ヤッター!」と解放感に浸りたい気持ちはわからなくはありません。
でも、もう1つの部材が残ってます。
更に断面算定を味わい尽くしましょう。
残されたもう1つの部材とは「基礎梁(あるいは地中梁)」です。
私は基礎梁という表現を用いてます。
地中梁という表現を用いても構いません。
それでは、なぜ基礎梁を断面算定作業のおしまいに持ってくるのでしょうか?。
じつは、基礎梁というのは
「基礎(フーチング)同士をつなぐ」という大切な役割を担ってます。
スパンの長い建物になりますと基礎梁を設けずに基礎(フーチング)だけで
支持している例もあります。
このときには、基礎(フーチング)に基礎梁の役割も負わせています。
その基礎梁が担ってる役割は
- 杭に生じる応力(曲げモーメント)
とか
- 基礎偏心による応力(曲げモーメント) を頑張って受け止めているのです。
それと、基礎上に乗る柱を基礎梁がつながることで、水平方向に揺すられた時に
〈一体となって〉動く役割も担ってます。
よって、基礎や杭の断面算定を済ませて基礎梁の断面算定に取り掛かるほうが
幾度も断面算定を行わずに済みます。
基礎梁の断面算定まで済ませれば建物全体の90%の部材断面を
あなたは計算したことになります。
残るは、接合部/横補剛他、、、で
部材断面を根本から変えるような計算作業は出てこないでしょう。
そして、構造計算書の作成(まとめ)に取り掛かっていきましょう。