構造計算間違いあるある(2):荷重が大きい

手書き計算のイメージ

1)荷重算出のキホン

構造計算を行う上で荷重算出のキホンを理解してないと先に進むことはできません。

構造力学の教科書などでは、あらかじめ荷重が50[kN]などと与えてありますね。

実践では、あの50[kN]という値を自分で決めていくことから始まるのです。

仕上材などはカタログや資料から1m四方の重さ=1平米当たりの重量が載ってますので使いましょう。

コンクリート/鉄骨などの素材は〈比重×厚み〉で1平米辺りの重量を算出します。

この比重×厚みのときに単位を揃えて計算してないと間違うのです。

2)負担幅のとり方は?

荷重算出は適切にできてたとして次は負担幅のとり方です。
「負担幅」とは計算対象の部材が背負う荷重範囲の幅(長さ)を示す用語です。

初心者のころに負担幅を図に描いて確認する習慣を持つと間違いが減らせます。

柱と柱の間(=スパン)の中間に破線を引く。
あるいは、壁面ならば柱と間柱の間に破線を引く。

そして、破線までの寸法を記入する。こうすると負担幅が〈目に見えます。〉

3)荷重も負担幅も合ってるなら

荷重算出も適切に計算してた。

負担幅も図に描いて確認した。

以上のことが出来てたけど、荷重が大きい値となってたら、
これは電卓の押し間違いが考えられますね。

再度計算して値を確認して下さい。

間違いというのは、必ず原因がどこかに存在します。
初心者のころには、間違いの見つけ方がわからないので焦るわけです。

それと、一度で原因を見つけたいという心理もはたらくでしょう。

ですが、間違いの見つけ方に特効薬は存在しません。

「荷重は?」「負担幅は?」そして「押し間違いは?」と、
一つひとつ確認していくのが王道です。

与える荷重が設定より大きいというのは、よくある間違いです。
言いかえれば荷重が適切に与えられていれば、計算結果は大きくハズレないでしょう。